昨日行った平成16年(わ)第726号の第四回公判の傍聴の詳細です。

メモが13枚もあり、明日は早いということもあるので、今日中に全部まとめるのはつらいかなぁ。


とりあえずいつもの注意書き。
以下は、実際の発言とは異なる可能性が 大いに あります
以下のやりとりがホントにあったと信じるのは自己責任で


冒頭、弁護側が、提出された検察の立証方針について意見を述べました。


Winnyの開発・公開行為について、どこが著作権法違反幇助にあたるのか、その構成要件が明確でない。
明らかにされないままでは、何らかのファイル送受信ソフトを開発しただけでも、本件と同じように著作権法違反幇助の罪に問われてしまう可能性があるため、あいまいすぎる。
検察からの十分な立証がない。
どのような点が争点なのか明確でないため、防御ができない。
世界で開発されているP2Pの分野において日本での開発競争に影響を与えているため、要件が不明確なままでは言わば日本の産業に対する業務妨害である。
Winnyそのものに問題があるのかないのか、あるとすればどこにあるのかを明確にすべきである。
証人尋問は捜査の責任者を呼ばなければ五月雨式に進行することになり問題である。
この訴訟の全体像が分からない。
いきなりの、早い読み上げだったので全然聞き取れていなかったり。
合ってるかどうかは分かりませんのであしからず。
後半は福山哲郎議員の発言を受けての意見のように感じました。

(甲144号証について?)弁護側が「インターネット関連の雑誌の存在等」という文言に対して、どのような主旨であるかを検察側に尋ねると、検察側はその内容ではなく存在を指しているとしたため、「インターネット関連の雑誌の存在及び記載状況等」に変更となった。
「等」が弁護側が何であるか釈明を求めたが、検察側は特に意味はないが含めるとした。
「等」について検察側が外すことを許さなかったのには、弁護側と傍聴席から失笑が漏れていました。


前々回前回とは異なる、京都府警ハイテク犯罪対策室所属の証人に対する尋問から。

拝命は平成7年4月である。
階級は巡査で、生活安全企画課ハイテク犯罪対策室所属である。
経歴は、いくつかの所属を経た後、平成12年に本部の情報管理課、そして平成16年3月に現在の部署に異動。
Winny関連以外で著作権関連の事件に関わったのは、ハイテク犯罪対策室に来る以前に、PCの解析を行ったことがある。
そのときは、押収品の解析のため、押収したPC内にどんなファイルがあるかを確認した。
他に難しいことはしていない。
初めて証人として呼んだときに行ういつものやりとりですね。

甲110号証について

(平成15年12月24日に押収した?)Windy製PC内のHDDの見分を(平成16年7月9日に?)行った。
立会人の巡査とともに見分にあたり、見分およびPCの操作は自分が行った。
目的はHDD内にWinny関連のファイルがあるか確認するためであった。
削除ファイルの復元によるファイルの確認を行った。
HDDを取り出して物理的に別のHDDに複写した。
FINALDATAを用いてファイルの抽出を行った。
FINALDATAは復元ソフトである。
このソフトは自分が部署に来たときにはすでにPC内にあった。
このソフトは市販品である。
以前に使用したことがあり、情報管理課にいたときに誤って消したファイルを復元するときに使用した。
削除した全てのファイルを復元できるわけではなく、復元できない場合もある。
写真番号8は、FINALDATAを起動したところの画面である。
写真番号9は、復元対象のHDDを選択した画面である。
写真番号10は、FINALDATAで復元中の画面であり、キャッシュの文字列のようなファイル名のものが写っている。
写真番号11は、復元が終了したときの画面であり、キャッシュのようなファイルが写っている。
これらの作業により、キャッシュ化されたファイルが復元された。
nycacheを用いて元ファイル名を得ることができたので、キャッシュ化されたファイルだとした。
nycacheはキャッシュから元ファイル名を得るソフトである。
物理的に複写 って言うと 物理的に完全に同じ構造のものを作りあげる みたいに聞こえてしまいますね。
物理コピー だとセクタのデータを同じ構成で複写することだとすぐに分かるのに、言葉って難しいですね。

甲111号証について

復元したファイル一覧のファイル名を印字したものであり、表の形式である。
nycacheでテキスト出力したものをExcelで表にした。
甲161号証について

WinnyのBBSの内容である 過去のWinnyBBSの記載状況 である。
正犯逮捕時にBBSの状況確認のために用いた。
BBS上でファイルのやり取りの情報交換が行われていたことを示唆する内容である。
もともとハイテク犯罪対策室内にあったBBSの内容であり、巡査部長から巡査部長自身がBBSをダウンロードしたと聞いている。
資料1のAは、BBSスレッド一覧である。
スレッドとは電子掲示板のことであり、日時/掲示板の題名 で記載されているひとつひとつがスレッドである。
クリックすると掲示板が見え、書き込みが見れる。
資料2は、そのうちのゲームジャンルのものである。
資料3は、BBS 音楽 EAC … 非圧縮/可逆圧縮のみ などと書かれたスレッドの書き込み状況である。
これらから、Winnyを使用してファイルの要求・供給があることが伺えた。
資料3の7番目は、ななしさん◆ (日付) アルバム ビートたけし 川本真琴 … 古くて需要なさそうですが流してみます という書き込みである。
ここで 流してみます とは、Winnyのアップフォルダにファイルを入れること(だと思われる)。
資料3の(158の148?)は、逮捕関連の話題のスレッドである。
ここでの Beautiful(何とか)の逮捕について は、井上被告人のことを指している(と思われる)。
資料3の(159の150?)には、ネットで販売スレ主 Kの要求に対してのこのこ放流 逮捕されても当然 などと書かれている。
ここでスレ主とはスレッドの(主?)、Kとは警察のこと、放流とはファイルをアップフォルダに入れること(だと思われる)。
井上、(何とか)被告人のスレと特定された内容の記載であり、巡査部長が言ったので記載した(?)。
ここまでが検察側からの尋問です。


今日も全然書けませんでしたがここまでにしておきます。
続きは明日の夜に書きますので、誰かさんのように何度もリロードしないように。