平成16年(わ)第726号の第二回公判の傍聴に行ってきました。

今日の傍聴券の抽選は、傍聴整理券配布枚数66に対して、傍聴券74枚でしたので、定員割れ。
なので、後で傍聴券を貰った人もいました。
わたしは、傍聴整理券番号は047でしたが、傍聴券番号は037でした。
しかし、荷物札番号は47とアレな状態(何。
聞いてはいましたが、入廷の際、厳しい持ち物チェック。
司法記者席数は14でした。


わたしの日記よりうまくまとめる方もいらっしゃることですし、うちのヘタな文章を読まなくても(ぉ
 →いないななるままに
 →【情トラ】附゛録゛


以下は、実際の発言とは異なる可能性が 大いに あります。
以下のやりとりがホントにあったと信じるのは自己責任で(何




|弁|(何とか書)において、Winnyで流通する著作物のうち、90%が著作権侵害のように示している
すぐに「著作物=違法著作物」とは言えないはずなので、削除申し立て
|検|NO
|弁|これは事実ではないので、削除すべき。
|検|NO
|弁|水掛け論になるので、(何だっけ?)
つまりは平行線ってことで。

|弁|Winnyの開発・公開自体が幇助であるのかを、検察側が示していない。
それが幇助であった場合、Winnyのどの部分が違法なのかを示すべきである。
また、Winnyが違法コピーを「容易ならしめた」というのは、具体性が無く、明確ではない。
送信可能化だけで言うなら、電子メールソフト、FTPクライアント等も含まれるため、Winnyのみが幇助である理由がない(聞き取りに失敗して言葉足らずで意味不明)
1. Winnyのどこが著作権法違反幇助行為にあたるのか。(本文?)にある機能が認識しているWinnyの機能なのか?匿名のまま送受信できることがダメなのか?ポートを開放してない人がダウンロードを制限されること(言葉は違ったが)については?(他にもあったような気が)
2. 「警察逃れ」は、いつの、誰の、どの発言によるものか明確にすべし
3. Ver.1と2の違いの認識は?
4. ソフトウェアのコピープロテクトキャンセル、エミュレータのROMについては?
|検|1. 違法コピーに広く利用されていると認識していたことが、幇助行為に当たる。主な機能を述べたものである。
2. 立証では明確にするが、今はしない
3. 「主な機能」を持つプログラムを言う
4. 言うことはない
|弁|幇助の具体的な内容は?
|検|現在の内容で十分
|裁|今の段階では十分
|弁|立証段階とは?
|検|11/1くらいまで
自分でも何を聞き取ったのか分からなくて意味不明なところもありますが。
「違法コピーに広く利用されていると認識している」であれば、Windowsも同様なような気がします。
コピープロテクトのキャンセルや、エミュレータのROMについて、それらが無視できるのであれば、Winnyで流通するファイルについても同様に無視できちゃいそうな気が。

|弁|刑事訴訟法301条の「第322条及び第324条第1項の規定により証拠とすることができる被告人の供述が自白である場合には、犯罪事実に関する他の証拠が取り調べられた後でなければ、その取調を請求することはできない。」に反しているのでは?
まとめサイト47氏=被告人」とは言えない
ID、トリップのことを言うなら、サイト管理者の尋問、掲示板プログラムの解析が必要
|検|釈明の理由なし
|裁|理由が無く、却下
まとめサイトの掲載内容が、掲示板のログと同一であるかどうかを立証しないとねー。

検察側が2ちゃんプラスのWinnyに関する対談の記載の存在を被告人に確認させる
どんな記事だったのでしょうか?


ここからは検察側の証人尋問。
京都府警ハイテク犯罪対策室所属の一人目の証人。

井上被告の捜査方法について
押収したHDDを別HDDにコピーした後、データを確認。
確認したデータは、Winny2プログラム、本人が証言したUPファイル。
Winnyのcacheフォルダ内のファイル=Winny関連ファイル とした。
ニーキャッシュnycache?)を用いると、cacheファイルの実ファイル名が分かるようになる
ファイルのWinnyとの関連性は、ファイル共有でよく使われる、独特のファイル名により判断した
cacheの実ファイル名のみを頼った場合、ファイル名偽装の可能性を考えなければならないでしょう。
Winnyはファイル名のみによる検索を用いているようなので、Winny特有のウィルスの被害状況等からみるに、ファイル名の偽装が少なくないのでは?
ファイル名の付け方から関連性を判断していますが、該当ファイルのcacheが残っていなければ、被告人がWinnyを用いてダウンロードしたことを特定することはできないのではないでしょうか。
以前、地下鉄の中で、

A: Winnyで○○を入手したんやけど、いる?
B: CD-Rに焼いてきてよ
A: ええで
みたいな会話を聞いたことがあるのですが。

被告人のWindy製(?)のPCについて
押収したPC内のHDDを別HDDにコピーした後、データを確認。
資料1. データの主な保存場所
Winnyの ソース=設計図と認識 が215ファイルある
資料2. HDD内のディレクトリ階層
資料3-6. (PrintScreenみたいなことを言っていた)
3. ソース
4. あるフォルダ内にある81ファイルのうち、Winnyの実行ファイルが圧縮されたファイルが78ある
資料4のときに、あるファイル名の読み上げがあったのですが、「ぜっとあいぴー」と言われたときに、思わず指で書いて ああzipか と理解。
前を見ると、裁判長も同様の仕草をしていたので、やっぱり同じようにする人いるじゃん と思いました。

HDD内の動画・画像ファイルについて

アダルトファイルの蔵置状況
アダルトゲーム・アニメの内容を確認
cacheフォルダ内にお尻ぷりんセスのアダルト画像(ゲームではなく、CGのみのもの)のcacheと、別の場所にその暗号化を解いたファイルが存在。
この画像がお尻ぷりんセスのものであることを、協会を通じて彩に確認。
また、彩がWinnyでの流通に対し?)許可を出していないことを確認
アニメファイルの存在を確認
down、cacheフォルダ内に含まれるファイル=Winnyを用いてダウンロードしたファイル
それ以外のフォルダにあるファイル=ファイル名を用いて判断
許可が云々って話は、CGのみを流し出した人がいる場で初めて出てくる話なんじゃないのかなぁ。
ところで、協会ってどの協会だろ?
またまた出ました、ファイル名による関連性の判断。
該当ファイルとWinnyと被告人との直接の関連性をファイル名から言うことはできないんですってば。
先ほど書いた、知り合いから手渡された可能性以外にも、Winny等からファイルを入手した見知らぬ第三者がWebサイト等に転載し、それを被告人がダウンロードした可能性等も吟味しなければ。

Compaq製ノートPCについて

PC内のHDDを取り出して、別HDDにコピーし、データを確認。

デジタル証券によるコンテンツ流通システム などの論文
「Winny2 Webサイト」と検察側が言ったが、弁護側に正確に言うように言われ、それを撤回して「PC内の画面」と訂正。
(更新履歴と思われる)テキスト。
とっさに出た言葉だと思うのですが、PC内の画面 はどうかと思います。
Winny2 Webサイト と言っていたHTMLファイルくらいなら、他の人のPC内にもありそうですよねー。
うちのHDD内にも、何のために保存しておいたか分からなくなってるようなHTMLファイルが転がってますし。

外付けHDDついて

外付けHDD3台を別HDDにコピーし、データを確認。

Winnyに関わるフォルダについて。
検察側が「フォルダ」と言ったところ、弁護側に異議を唱えられ、「すべて見た上で、Winnyに関わるフォルダ」と変更。
IBM製ノートPCついて

被告人と奥村弁護士との間でやりとりされたメールについて
どんな内容だろう。

証人は、7月上旬に、実際にWinnyを用いてダウンロードし、その内容を検分。
内容によりますが、収穫はあったのだろうか?

押収物の中に、平成15年8月22日発行の雑誌があり、そのP84以降に、ひろゆき氏とACCSのクボタ氏(?)の対談の記事があることを示す。
検察側は、その中に、Winnyの違法性についてのことも述べられていると指摘。
その雑誌の前後の号も所持していたなら、その記事を読むために購入したとは限らないのでは。

2chについて

2chの画面を印字したもののうち、書き込みフォームが赤で囲ってある。
2chのIDについて

IDとは、2chの書き込みにおいて、騙りなどの連投を防ぎ、投稿者を特定する、画面上で8桁のものである。
同一板、同一日、同一IPアドレスであれば、同じIDである。
IPアドレスは、回線が接続状態であり続ければ持続する。
2典プラスのIDについての説明を印字したもののうち、該当説明部分が赤で囲ってある。
実際に2、3回書き込んで、確認した。
2chのトリップについて

トリップもIDと同様に投稿者を特定する、画面上で 名前◆10桁 で示されるものである。
名前#本人の考えた文字列 で入力でき、同じサーバ内の板で、本人が考えたパスワードが同じであれば、日付がかわっても、同一のトリップである。
2chのトリップの説明を印字したもののうち、該当説明部分が赤で囲ってある
2典プラスのトリップについての説明を印字したもののうち、該当説明部分が赤で囲ってある。
実際に何回か書き込んで、確認した。
これで一人目が終わりなのですが、最後の2ch関連のことは、今日は活かされず終いでした。


二人目の証人も、一人目と同じ所属。

Cube型PCについて

Cube型PC内のHDDを別HDDにコピーし、それをCube型PCに取り付けて検証した。

奥村弁護士とのやりとりのメールの画面。
IBM製ノートPCについて

ノートPC内のHDDを別HDDにコピーし、検証用のデスクトップ型PCにて検証した。

論文
Winny2 Webサイト と書かれた画面
Winnyの展望に関するHTMLファイル
奥村弁護士他とのメールのやりとりの画面
アダルトゲームのタイトルに関する報告書(5/26付)について

被告人が所有するアダルトゲームのタイトルを、正規品・コピー品としてまとめた一覧。
検察側の提出に対し、弁護側がどのようなものであるか明らかにするよう求める。
目的は、「Winnyに関連するかもしれない」としてタイトルリストを作った。
一覧における正規品・コピー品の判断は、パッケージ・マニュアル等があるか、CD-Rであるか等による
関連性の有無についてもめ、(何とか書)への添付の有無の判断は次回へ持ち越し。
最後のリストはすごいですね。
CD-Rのタイトルを見るだけで、正規品かコピー品かを判断できれば、かなり2次元寄りの人ですね。
多くの製品では、パッケージ・マニュアル等が無くても動作するでしょうから、捨ててしまった可能性等を考慮すると、せめて レーベル面やメディアの種類等による判別 と言っておくべきだったのでは。
正規品であっても、パッケージ・マニュアル等が付属しない場合があります。
パッケージがあっても、中にCD/DVDのみが入っていて、マニュアルが付属していない製品もあります。
また、DL販売では、パッケージ・マニュアル等が付属しないことがほとんどです。
このリストを作成するときに、該当タイトルを発売するすべてのメーカに問い合わせを行ったのでしょうか?


今日はこれで終わりです。
次回は10/15の13:30〜16:45だそうで。


今回って著作権法違反の幇助の疑いだったと記憶しているのですが、何でこんなに被告人がダウンロードしたファイルについて述べているのでしょうか。
Winnyの仕様が幇助であると考えると、これくらい多くのファイルをWinnyによってダウンロード可能にしている との主張の一部でしょうから、分からないことはないです。
でも、ファイル共有ソフト特有のファイル名の付け方をそのサンプルに使うには、ファイル名のみによるWinnyとの直接の関連性を言うために、他ファイル共有ソフトの使用やその他の手段の使用の可能性の排除とか必要ないのかな?
Winnyの開発・公開を直接叩くのなら、その行為のどこに問題があったかっていう話が出てきてもいいんじゃないのかな。
被告人のWinnyの使用は、それ自身は幇助にはあたらないでしょうし。
Winnyの仕様は被告人が考え、開発・公開を行ったので、被告人のみが幇助の罪に問われる ってのは今のところはまだ見えてこないような気が。
包丁のお話で言えば、今までにこれくらい多くの凶悪犯罪に包丁が使われてきました とだけ言っている段階ですし。
検察側はどうやって攻めてくるのかにゃぁ。
わたしのコメントを叩くなら、心の中でだけに止めていただけるとありがたいですにゃー


しばらくは、不同意になった検察官請求証拠の実況見分調書について321条3項の尋問が行われるそうで。
これに関してですが、証人席の机の上を映すカメラと、それを表示するモニタがあればいいなー とか思ってみたり。
検察側の話す内容から「明らかに分かること」は少ししかなく、残りは推測するしかないのでつまらないんだもん。